医療用の水素吸入器とは?家庭用との違いや実績アリの機器を紹介

日本で流通している水素吸入器の一部の製品は、医療機関でも使われることから「医療用」と紹介されているものもあります。医療用と家庭用で何が異なるのか知らない方は多いでしょう。本記事では、水素吸入器において「医療用」が指す意味について、家庭用と比較しながら解説していきます。最後に医療用途で使用実績のある水素吸入器も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

 

医療用の水素吸入器とは?

医療用の水素吸入器とは?

まず、水素吸入器における「医療用」が指す言葉の意味を正確に認識しておきましょう。

 

水素吸入器は医療機器?

「水素吸入器は医療機器ではない」が結論です。家庭で使えるものから医療現場で採用される高性能モデルまで幅広く流通していますが「医療用」と表記されていても、薬機法に基づき「医療機器」として分類・承認された水素吸入器は、2025年時点では公的にリストアップされていません。

 

【定義】薬機法上の医療機器

 

“この法律で「医療機器」とは、人若しくは動物の疾病の診断、治療若しくは予防に使用されること、又は人若しくは動物の身体の構造若しくは機能に影響を及ぼすことが目的とされている機械器具等(再生医療等製品を除く。)であって、政令で定めるものをいう。”

 

引用:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律

 

そのため、治療を目的とした使用は認められておらず、市販品は健康サポートやリラクゼーション用途として取り扱われています。「医療用」と記載があっても「医療機器」ではない点に注意してください。

 

医療で水素吸入器を利用するケースは?

一方で、医療機関が研究や健康サポートの目的で水素吸入器を導入するケースはあります。この際も、医療機器として認定されているわけではなく、あくまで 医療機関が性能や安全性を評価したうえで自主採用しているという位置づけです。

 

医療現場では、水素ガス濃度の安定性、連続稼働に対する耐久性、安全設計などが重視されます。そのため、医療現場で求められる基準を満たす装置が「医療用の水素吸入器」として紹介されることがあるのです。

 

水素吸入器における医療用と家庭用の違い5つ

水素吸入器における医療用と家庭用の違い5つ

次に、医療用と呼ばれる水素吸入器は、何が家庭用と異なるのかを5つのポイントで解説していきます。

 

違い1.水素発生量

まず、医療機関向けの水素吸入器は「水素発生量(流量)」が重視される傾向があり、機器によって流量の上限が異なります。水素の吸入量の違いによって、効果に差がある例が報告されており、患者さんに対して適切な発生量で対応する必要があります。

 

例えば当社では、さまざまな事例報告を踏まえて、使用者の状態ごとに以下をおすすめしております。

 

<当社がおすすめする使用者別の水素発生量>

使用者の状態 おすすめな水素発生量 対応できる当社水素吸入器
健康 600ml/min以上 ■MEGA600

■MEGA1200

■MEGA2400

■MEGA3600

■MEGA4800

軽度の疾病 1,200ml/min以上 ■MEGA1200

■MEGA2400

■MEGA3600

■MEGA4800

重度の疾病 2,400ml/min以上 ■MEGA2400

■MEGA3600

■MEGA4800

がん 可能であれば4,800ml/min以上

もしくは3,600ml/min以上

■MEGA3600

■MEGA4800

 

家庭用では「数百ml/min程度」の発生量のものが多いですが、水素が「2,400ml/min以上必要な方」に「600ml/min」で対応していたら、必要な吸入量に足りないため、効果を感じられない原因になります。

 

そのため、疾病の治療サポートを目的とする場合は、健康状態によって必要な吸入量が変わるため、医療用途では高流量機器が採用されるケースがあります。また、医療での研究や健康サポートでは、再現性を高めるのが大切であり、流量を調整できる機能は大切と言えます。

 

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違い2.水素濃度

医療用途で使用されている水素吸入器の多くは「水素濃度99%以上」の認識で差し支えありません。ただし、水素濃度は「%」のほか「ppb」「ppm」「mg/g」など、さまざまな表記がされています。それぞれの単位で同じ量を表記すると以下の通り。

 

<単位別の表記例>

% ppb ppm mg/g g/g
100% 1,000,000,000ppb 1,000,000ppm 1,000mg/g 1g/g

 

例えば、水素濃度が「50,000ppm」と記載されていても、パーセントに直すと「5%」です。単位を除いた数値が大きければ、そのまま濃度も濃いとは限りません。水素発生量が多くても、そもそもの濃度が低ければ、同時間で吸入できる水素量は少なくなります。家庭用として流通しているものは、水素濃度が低い商品もあるため、必ず確認しましょう。

 

≫水素ガス吸入療法の効果と安全性|吸入1ヶ月後の変化も紹介

 

違い3.耐久性や安全性

耐久性や安全性の面でも、医療用と家庭用では機能が異なる場合があります。というのも、家庭用では1日1時間程度の使用を想定して設計されているものが多いからです。

 

一方、研究目的で使用する場合は、使用時間は1時間以内とは限りません。例えば、とある研究では「1回1時間を1日に3回、合計8時間以内」を条件にしていた例もあります。(参照:Effect of hydrogen gas inhalation on patient QOL after hepatectomy: protocol for a randomized controlled trial)そのため、連続使用を想定し、一定の濃度と発生量を安定して維持できる耐久性が重要です。

 

また、医療現場で使用される水素吸入器は、水素の濃度や発生量の安定性や長時間稼働への耐久性に加え、緊急停止機能などの安全設計が重視されます。

 

≫【医療監修】水素吸入器の効果と安全性を分かりやすく徹底解説

 

違い4.操作性

医療向けの水素吸入器は、水素の発生量や使用時間を細かく設定できる商品が多い傾向があります。その分、操作手順が家庭用より多く、定期的な専門メンテナンスが必要な場合もあります。また、内部構造が複雑なことから本体サイズが大きく、設置スペースを確保する必要が生じるのも特徴です。

 

一方で家庭用機器は、感覚的に扱いやすい操作性を重視して設計されており、日常的なメンテナンスも個人で対応しやすいよう工夫されているケースが多く見られます。

 

違い5.価格

医療向けの水素吸入器は、機能や性能が高く設計されているため、家庭用に比べて高額になるのが一般的です。

 

<医療用・家庭用の価格比較例>

項目 医療向け 家庭向け
当社

(MEGA3600)

A社 当社

(MEGA600)

B社
水素発生量 2,400ml/min 1,600ml/min 600ml/min 300ml/min
水素濃度 99.99% 99.99% 99.99% 99.99%
サイズ(cm) 28×36×50 35×40×73 22×32×34 23×28×39
重量(kg) 13kg 30kg 9kg 5.3kg
価格(税込) 728,000円 3,080,000円 298,000円 330,000円

 

医療向けと呼ばれる水素吸入器は、一般的には50〜300万円ほどで、精密な制御機能や耐久性が価格に反映されています。一方、家庭用は日常的に使いやすいようコストを抑えられている設計が多く、5〜50万円前後が目安です。

 

≫MEGAシリーズの価格一覧

 

医療用途で実績アリの水素吸入器

医療用途で実績アリの水素吸入器

最後に、医療現場でもご利用いただいている当社のMEGAシリーズを紹介していきます。MEGAシリーズでは、水素発生量が異なる5種の機器をご用意しております。

 

<MEGAシリーズ商品一覧>

項目 MEGA600 MEGA1200 MEGA2400 MEGA3600 MEGA4800
商品画像 MEGA600 MEGA1200 MEGA3600 MEGA3600 MEGA4800
水素発生量 600ml/min 1,200ml/min 2,400ml/min 3,600ml/min 4,800ml/min
水素濃度 99.99%以上
サイズ(cm) 22×32×34 28×36×50 30×40×50 40×55×60
重量(kg) 9kg 10kg 13kg 17kg 24kg
価格(税込) 298,000円  458,000円  728,000円  988,000円  1,288,000円

 

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疾病によって、効果を感じられる水素量は異なります。特にがんや重度の疾病をお持ちの方は、水素発生量の多い水素吸入器がおすすめです。実際、慢性疾患の患者さんに「4800ml/min」で水素吸入を継続していただいた結果、良好な効果を得られたとお声をいただいています。

 

<4,800ml/minの水素吸入をした例>

疾患 性別/年齢 背景 効果
COPD

(慢性閉塞性肺疾患)

女性/81歳 ■水素吸入を2,000ml/minで水素吸入を週2回していた

■網膜浮腫が悪化したことにより、手術を予約

■水素吸入を4800ml/minに変更し、今まで通り週2回吸入

→手術日に病院で手術前検査後、ほとんど浮種が消滅していることを確認

→手術不要になった

糖尿病 ■50年間糖尿病を患っている

■水素吸入 2,000ml/minで水素吸入をしていたが、糖尿病数値に変化はなかった

■水素吸入を4800ml/minに変更

→吸入後、HbA1c 値(ヘモグロビンA1c)が8.3から7.9に低下

肺気胸・肺水腫 女性/90歳 ■肺気胸、肺水腫を患っていた ■水素吸入を週4~5回、30分吸入

→1か月後、 肺気胸・肺水腫が完治

肺がん 男性/67歳 ■水素吸入 200ml/minで毎日水素吸入をしていたが、肺に7㎝腫瘍が見つかる ■抗ガン剤治療退院後、4800ml/minで水素吸入を開始

→1か月後の再検査で7㎝腫瘍の消滅を確認

肺腺がん 男性/60歳 ■肺腺がんステージ4

■脳に転移あり

■抗がん剤治療前に水素吸入を4800ml/minで毎日5~6時間吸入

→抗がん剤治療を開始し、ガンは縮小

■その後も水素吸入を毎日5~6時間吸入

→脳に転移したがんは、消滅

※紹介している内容は個人の体験談であり、すべての方に同様の変化を保証するものではありません。

 

医療用途で使用する場合、主治医とも相談して、適切な吸入量、吸入頻度で継続していきましょう。なお、当社では機器の購入だけでなく、レンタルにも対応しております。気になる方はお気軽にお問い合わせください。

 

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医療用途なら自身の状態に合った水素吸入器を選ぼう!

医療用途なら自身の状態に合った水素吸入器を選ぼう!

水素吸入器は「医療用」と紹介されることがありますが、現在日本で流通しているものは医療機器として承認された装置ではありません。一方で、医療機関が研究や健康サポートを目的に自主採用する例はあり、その場合は水素濃度・発生量の安定性、耐久性、安全設計など、家庭用とは異なる基準で選ばれています。

 

医療用途として利用したい場合は、身体の状態に合わせて適切な濃度や吸入量を確保できるかどうかが重要です。目的に合った性能を見極めながら、安心して続けられる水準の機器を選びましょう。水素吸入にご興味がある方は、まずは無料体験をしてみてはいかがでしょうか。

 

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