水素ガス吸入療法は、疾患の予防や治療、美容やスポーツなど幅広い分野で注目を集めています。なぜ効果があるのか、何に対して効果が期待されているのかなど、詳しく知らない方も多いでしょう。本記事では、水素ガス吸入療法の基礎知識や期待されている効果など、エビデンスを交えて解説していきます。
水素ガス吸入療法とは?
まず水素ガス吸入療法とは、水素を呼吸によって体内に取り込み、細胞レベルでの酸化ストレス対策をする方法です。水素には体内の悪玉活性酸素を除去する性質があり、それによるさまざまな効果が期待されています。例えば、抗酸化作用や免疫の活性化をはじめ、循環器疾患や神経変性疾患、がん治療など、さまざまな疾患の予防・治療・補助などでも注目されています。
水素ガス吸入中の例▼
元々は医療施設など設備の整った環境で行われるものでしたが、近年では自宅で使用できる水素ガス吸入器も登場し、美容やアンチエイジング、リラクゼーションを目的とした利用も広がっています。
水素ガス吸入療法の効果に関わる特性
ここでは、水素ガス吸入療法の効果を支える水素と活性酸素、それぞれの特性について確認していきましょう。
水素の特性
まず水素には、細胞や遺伝子を傷つけて病気や老化を招く悪玉活性酸素を選択的に還元(除去)する特性があります。この発見は、世界で最も権威のある科学誌の一つである「Nature(ネイチャー)」に掲載されており、その信頼性は極めて高いと言えます。(参照:Nat Med 13 , 688–694 (2007))
さらに水素は、物質の中で最も小さく軽い分子であり、血液や組織にも素早く拡散する特性を持ちます。また、水にも脂にも溶けやすいため、細胞膜を通過して体内の隅々まで届きやすいのも特徴です。
つまり水素ガス吸入療法は、水素の特性である「選択的抗酸化作用」と「高い拡散性」を活かした療法です。
活性酸素の特性
水素が除去する「活性酸素」とはどのようなものなのでしょうか。活性酸素とは、体内のミトコンドリアがエネルギーを生み出す過程で発生させる副産物で「善玉」と「悪玉」の2種類に分けられます。善玉活性酸素は免疫機能などに必要な一方、悪玉活性酸素は細胞を傷つけ、病気や老化の要因に。ただし、生きている以上必ず発生するものなため、悪玉活性酸素の発生をゼロにはできません。
さらに、生活習慣によって悪玉活性酸素が過剰に増えるケースもあります。例えば、紫外線、喫煙、アルコール、ストレス、睡眠不足などにより悪玉活性酸素が増加すると、さらに細胞の酸化が進みやすくなり、シミ・シワ、動脈硬化、糖尿病、がんなど、罹患や悪化につながります。
水素ガス吸入療法は、悪玉活性酸素のみをターゲットとして除去するため、体内の悪玉活性酸素の総数を減らし、病気の予防や改善、健康維持につなげられます。
水素ガス吸入療法の安全性
続いて、水素ガス吸入療法の安全性について、副作用と発火性の視点で解説していきます。
副作用
まず水素ガス吸入療法は、副作用の報告が極めて少なく、安全性が高いと言われています。その理由は、体内で水素と悪玉活性酸素(ヒドロキシルラジカルなど)が反応すると水(H2O)となって排出されるため、副作用の基になる化学的な残留物が残らないからです。
悪玉活性酸素と水素の反応▼
医療分野ではさまざまな疾患において水素ガス吸入療法の研究が進められていますが、水素ガスに対する懸念などは挙げられていません。むしろ多くの論文やレビューでは、水素ガス吸入療法の効果や安全性を謳っています。
水素ガス吸入療法は、医療分野で安全性が立証されていることもあり、美容やリラクゼーションなどの一般使用にも広がりをみせています。
発火性
一方で「ガス」と聞くと、発火や爆発を心配する方もいるでしょう。確かに水素は可燃性ガスの一種ですが、発火点は約560度と非常に高温であり、自然発火するような危険はほとんどありません。
また、水素爆発が起こるのは「空気中で酸素濃度が5%以上、水素濃度が4〜75%の範囲にある場合に点火したとき」に限られます。大気中に含まれる水素は 0.0001%以下 とごく微量であり、自然に4%以上の濃度に達することはまずありません。加えて、水素は最も軽い分子で、上方に拡散しやすく、壁や天井をすり抜けるように分散していきます。そのため、通常の環境下で発火や爆発が起こる可能性は極めて低いとされています。
近年の水素吸入器は安全基準を満たした設計(濃度の自動制御・逆流防止機構・耐圧構造など)が採用されており、正しい方法で使用すればリスクはほとんどありません。
つまり、安全性の高い機器を選び、使用環境や取扱説明書を守ることが、安心して水素ガス吸入を行うための大切なポイントです。
水素ガス吸入療法とほか抗酸化療法との違い
水素ガス吸入療法をはじめ、体内の酸化ストレスを抑えるために用いられる方法は数多くあります。ここでは、水素ガス吸入療法とその他の抗酸化療法との大きな違いを紹介していきます。まず、その他の抗酸化療法で使用する成分には以下のようなものがあります。
<抗酸化療法で用いられる成分や物質例>
- オゾン
- αリポ酸
- ビタミンC
- ビタミンE
- チオクト酸
- グルタチオン
- ポリフェノール
いずれも抗酸化作用を持つ成分や物質を補う手法なため、活性酸素を減らす効果が期待できます。しかし、活性酸素の種類を識別するわけではありません。そのため、身体に必要な善玉活性酸素まで減らしてしまうことがあるのです。
一方、水素は悪玉活性酸素のみを選択的に除去します。そのため、体に必要な反応は損なわず、水が発生するのみなため副作用の心配もかなり小さいと言えます。また、分子量が極めて小さく血液や細胞膜を素早く通過するため、全身の隅々まで届くという特長もあります。つまり、水素は体内の悪玉活性酸素を的確に調整する方法と言えます。
水素ガス吸入療法に期待されている効果例4選【1ヶ月の変化も】
水素ガス吸入療法は、悪玉活性酸素を選択的に除去し、体内の酸化ストレスを軽減することによるさまざまな効果が期待されています。ここでは、エビデンスとともに期待されている効果例を紹介します。
1.がん
がん患者に対して水素ガス吸入療法を用いると、従来の化学療法によって引き起こされる副作用を軽減したり、がん細胞や異種移植腫瘍の増殖を抑制したりできるというエビデンスが増えています。(参照:Hydrogen Gas in Cancer Treatment)
当社に寄せられたがん疾患の事例を一部紹介いたします。
<水素ガス吸入を1ヶ月継続した事例>
| 患者情報 | 概要 |
| 疾患 | 肺がん |
| 年齢/性別 | 67歳/男性 |
| 背景 | ■肺に7cmの腫瘍が見つかる
■抗がん剤治療のため入院 |
| 経過(1ヶ月) | ■退院後、水素ガス吸入を毎分4800ml/分で1ヶ月継続
■1ヶ月後の再検査で7cmの腫瘍が消失 |
このケースは、水素ガス吸入ががん治療の補助として作用し、腫瘍縮小に寄与した可能性を示す例といえます。
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2.循環器系疾患
慶応義塾大学病院の研究によると、水素ガス吸入は交感神経系の過度な活性を抑えることが示唆されています。(参照:慶応義塾大学病院)
交感神経の過剰な活性化は高血圧の要因になるだけでなく、心臓や腎臓などの臓器障害の進行を加速させる直接的な原因にもなります。そのため、水素ガス吸入療法により交感神経系の過度な活性を抑えることで、脳卒中や循環器疾患の予防や治療の一助となる可能性が期待されています。
当社にも循環器系に関係する事例が寄せられていますので、一部紹介いたします。
<水素ガス吸入を1ヶ月継続した事例>
| 患者情報 | 概要 |
| 疾患 | 高コレステロール |
| 年齢/性別 | 48歳/男性 |
| 背景 | ■3ヶ月に医師からコレステロール薬の服用を勧められていた |
| 経過(1ヶ月) | ■水素ガス吸入を毎日1時間、1ヶ月間継続
■コレステロール値は165mg/dLから正常範囲の138mg/dLに改善 ■服薬は医師から不要と診断 |
このように、水素ガス吸入は生活習慣改善や薬物療法と併用することで、循環器系の健康維持に貢献する可能性があります。
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3.呼吸器系疾患
水素ガスは肺組織にも届きやすく、慢性閉塞性肺疾患(COPD)をはじめとする呼吸器系の疾患に対しても酸化ストレス軽減効果が示唆されています。(参照:The Benefit of Hydrogen Gas as an Adjunctive Therapy for Chronic Obstructive Pulmonary Disease)酸化ストレスの低減により、呼吸器の機能改善や炎症緩和が期待されています。
例えば、肺気胸と肺水腫を患っていた患者さまから以下のご報告をいただいています。
<水素ガス吸入を1ヶ月継続した事例>
| 患者情報 | 概要 |
| 疾患 | 肺気胸・肺水腫 |
| 年齢/性別 | 90歳/女性 |
| 背景 | ■肺気胸と肺水腫を抱えている |
| 経過(1ヶ月) | ■水素ガス吸入を4800ml/分で週4〜5回を1ヶ月継続
■1ヶ月後の検査で肺気胸と肺水腫が完治しているのを確認 |
その他、1年以上水素吸入を続けたCOPDの患者さまからは、痰の絡みや呼吸が楽になったと報告をいただいています。このように、水素ガス吸入は酸化ストレスの低減を通じて、呼吸器疾患の症状改善や機能回復に寄与する可能性があります。
» 耳鼻科でも注目!副鼻腔炎に水素吸入が有効である可能性があります
4.関節系疾患
水素ガス吸入には悪玉活性酸素の還元による酸化ストレス軽減効果だけでなく、さまざまな抗炎症作用、抗アレルギー作用も示すことが報告されています。(参照:Recent progress toward hydrogen medicine: potential of molecular hydrogen for preventive and therapeutic applications)そのため、関節炎や変形性膝関節症など、慢性的な炎症が関与する疾患においても、水素ガス吸入が有効と考えられています。
当社にも変形性膝関節症の患者さまからお声をいただいていますので、一部紹介いたします。
<水素ガス吸入を1ヶ月継続した事例>
| 患者情報 | 概要 |
| 疾患 | 変形性膝関節症 |
| 年齢/性別 | 85歳/女性 |
| 背景 | ■高気圧ルームや整体を受けても、動き始めの痛みがなかなか改善しないでいた |
| 経過(1ヶ月) | ■水素ガス吸入を週2~3回で1ヶ月継続
■膝の痛みが解消 |
このように、水素ガス吸入で炎症を抑えられることで、痛みや腫れの軽減に寄与する可能性があります。さらに、全身への抗炎症や抗アレルギー作用により、美容やアンチエイジングへの効果も期待され、多くのクリニックで水素吸入の導入が進んでいます。
まとめ:水素ガス吸入療法を正しく知って適切に活用しよう!
水素ガス吸入療法について、効果や安全性などを詳しく解説しました。水素ガス吸入療法は、悪玉活性酸素の除去することによる抗酸化作用、さらには抗炎症や抗アレルギー作用など、多方面での効果が期待される療法です。循環器系や神経系、呼吸器系、関節系など、さまざまな疾患や症状に応用できる可能性が研究によって示されています。
水素ガス吸入療法は、正しい知識のもと適切に活用すれば、安全かつ効果的に治療や日常生活に取り入れられます。医療だけでなく、美容やアンチエイジングの分野でも注目されています。今後の水素の広がりを注視し、自分自身の健康にも役立てていきましょう。
当社は水素吸入器の製造・販売を行っております。機器の無料体験やレンタルも行っておりますので、興味のある方はぜひお気軽にお問い合わせください。











