水素吸入は効果がない?歴史と科学的エビデンスを元に理由を解説

過去に散見された不誠実な業者や、「先進医療B」の枠組みから外れたことで、「水素は怪しい」と思われるのも無理はありません。しかし、これらの「舞台裏」まで把握している方は、意外に少ないのです。本記事では、その内容と実感できない方の共通点を科学的エビデンスを元に徹底分析。また、効果に期待ができる水素吸入器の選び方をお伝えします。

 

【3つの要因】水素吸入は効果なし?「怪しい」と言われるわけとは

水素療法に関して否定的な見方が広がった背景には、主に3つの出来事が関係しています。ここからは、水素が疑わしいものとして認識されるに至った経緯を説明していきます。

 

①先進医療Bの枠組みから外れたという事実だけが独り歩きした

2022年3月に、厚生労働省が水素ガス吸入療法を「先進医療B」のリストから除外した際、「治療の有効性が認められなかった」と誤解され広まってしまったことにあります。ですが実際の除外理由は、治療価値の否定とは全く異なるものでした。

 

枠組みから外れた大きな要因は、2020年に始まったパンデミックが医療現場に与えた混乱です。研究対象の「心停止後症候群」は一刻を争う「心停止」の合併症であり、感染症対応でひっ迫した状況では、倫理面・実務面の両方で臨床試験の継続が著しく困難となりました。

 

その結果、制度維持に求められる症例数を期限までに集めきれず、やむを得ず事務的な「取り下げ」という対応を取ることになったのです。

 

» 水素ガス吸入療法の現在と将来性|厚生労働省等の情報を紐解く

 

②かつての「水素水ブーム」によって水素自身にネガティブな印象が持たれた

水素水ブームに便乗して不適切なビジネスを展開した業者に対し、公的機関が処分を行ったことで、水素全般への誤解が深まる結果となりました。

 

信頼性の高い公的機関による対応だったがゆえに、詳しい経緯を知らない消費者はこの出来事における「タイトル」のみを記憶し、「水素=信用できないもの」という負のイメージを作り出したのです。

 

しかし、この問題の本質は、水素分子そのものの効能ではなく、不適切な「販売手法」が厳しく批判されたという点にあります。

 

③魔法の薬のように「即効性」を期待しすぎてしまった問題

水素は、摂取後すぐに目覚ましい変化をもたらす「即効薬」ではありません。学術論文で報告されているデータの大半は、数週間から数ヶ月、場合によっては数年にわたる継続使用によって得られた成果です。

 

「何度か試したが変化を感じられなかったので中止した」という利用者の失望が、インターネット上で「効果なし」という評価として拡散し、ネガティブなイメージを助長する要因になったと考えられます。

 

科学的には効果が認められている|水素のメカニズムと医療現場での実績

水素のメカニズムと医療現場での実績

現在も多くの機関で水素特有のメカニズムに関する研究が行われ、その信頼性は確実に固められています。ここでは、水素が体内でどのような働きをし、どういった成果を挙げているのか、最新の研究知見をまとめてご紹介します。

 

水素の体内での働き(メカニズム)と効果について

水素吸入を理解する上で重要なことは、その特異な作用メカニズムです。3つの項目に分けて紹介します。

 

強力な「活性酸素」を狙い撃ちして取り除く

強力な「活性酸素」を狙い撃ちして取り除く

水素の最大の特徴は、身体に蓄積した「悪玉活性酸素」と反応して無害な水に変換し、体外へ排出させる能力です。活性酸素は本来、ウイルスを攻撃する防衛隊のような働きを持っていますが、過剰になると自身の細胞まで傷つけてしまう両刃の剣となります。

 

水素は、多様な活性酸素の中でも特に有害性の高い「ヒドロキシラジカル」を狙い撃ちにして中和することで、肌状態の改善や全身の健康維持に貢献すると期待されています。

 

免疫細胞の活性化と炎症の軽減

水素は細胞内でエネルギーを生み出す「ミトコンドリア」を刺激し、その働きを活発化させます。エネルギー生産効率が向上することで、免疫を担当する細胞の機能も強化されるのです。

 

さらに、炎症を引き起こすメカニズムを抑え、炎症を鎮める物質の産生を促進する作用も確認されており、慢性炎症が関わる疾患(関節リウマチやアレルギー性疾患など)への活用が期待されています。

 

細胞死(アポトーシス)を調整し組織を保護する

私たちの細胞は健康を保つため「管理された自己消滅(アポトーシス)」という仕組みで、体内を正常な細胞だけで満たしています。万一、体調不良により正常細胞が大量にアポトーシスを起こすと、アルツハイマー型認知症やパーキンソン病のような神経系の病気を引き起こします。

 

逆に、アポトーシスが正しく働かず細胞が残り続けると、古い細胞が居座って多様な病気の温床となったり、がん細胞が消滅せず拡大を許してしまうことになります。水素はこの細胞死のプロセスを正常化し、組織の健全性を守る機能を備えているのです。

 

大学病院等で行われている最新の研究と公的な認定

研究概要 / 研究機関 報告した年 示唆された内容
アルツハイマー型認知症の進行の抑制 2023年 水素は症状緩和に留まらず疾患本体に作用し、「進行速度を遅くする」との結論が出された。
潰瘍性大腸炎の患者の腸内環境の改善 2025年 潰瘍性大腸炎への直接的な治療効果は認められなかったが、腸内フローラを整える可能性が示された。将来的に他療法との併用で新しい治療選択肢となる期待がある。
安静時における脂肪の燃焼と代謝の改善 2025年 安静状態での水素吸入により、エネルギー源として脂肪を優先的に消費するモードへ移行し、脂肪燃焼が確認された。体脂肪率が高い被験者ほど顕著な傾向を示した。

 

今後の研究成果によっては、指定難病などの病気への治療も確立していくことが期待されます。

 

現在は自由診療として治療を行うことが可能

現段階では、水素吸入を用いた治療は「自由診療」の枠で実施されており、保険が適用されないため全額が自己負担です。治療を受けたい方は、専用装置を備えたクリニックを受診するか、信頼性のあるメーカーから家庭用デバイスを入手(レンタル・購入)することで、日々のセルフケアとして取り入れることができます。

 

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【意外な盲点】「効果を感じれなかった人」に共通する3つの要因

健康への意識が向上し、日常生活の中に水素の吸入を取り入れたとしても「思うような手ごたえを得られなかった」と感じるケースには、共通する3つの要因があります。

 

  • 体のニーズを満たせない、製品の性能不足
  • 数回の使用で「効果なし」と判断し、習慣化まで至らなかった
  • 酸化ストレスを抱えておらず、顕著な変化として現れにくい

 

各要因について、詳しく見ていきましょう。

 

①【スペック不足】水素の発生量が少ないデバイスで吸引を行った

体に取り込める水素の量が多いと、それだけ恩恵を享受できる可能性が上がりますが、そもそも作られる量が少ないと意味がありません。ですので「いくら水素を吸っても何も変わらなかった」という方が現れたのも自然の流れだと言えるでしょう。

 

さらに、十分な生成能力を持っている水素吸入器はコストが飛躍的に上がってしまうため、このような生成能力が低い機器を購入してしまう方が多くなってしまうという背景があります。

 

②【期間不足】数回の使用で「効果が得られなかった」と継続を断念

ほんの数回の試用で「合わない」と決めつけてしまった方は、「一日でも早く問題を改善したい」という焦りのような気持ちが先行してしまい、根拠のない「即効性」を望んでいたと考えることができます。

 

また、一回の施術の目安時間は30〜60分とクリニックやメーカーの説明書に記載されていますが、この「約60分の時間確保」が負担となり、習慣にならずに諦めてしまう方が少なくないことも理由の一つと言えます。

 

③【個人差】活性酸素が過剰に溜まっておらず、実感しにくい状態だった可能性

細胞を傷つける『ヒドロキシラジカル』をピンポイントで無害化し、体の外に出すことが水素の中心的な役割でした。

 

それゆえ、体内の環境がバランスよく保たれており(酸化ストレスを抱えていない)、ヒドロキシラジカルの蓄積が軽度の方は、客観的に見てもわかるような効果を感じにくい傾向にあると言えます。

 

【著者の体験談】効果を実感するまで時間がかかる可能性が高く、個人差が大きいと学んだ

私と、祖母(78歳)、親戚(77歳)の3人の利用頻度、改善した内容とそれまでにかかった期間を簡単な比較表を用いて説明していきます。

 

体験者 効果を実感するまでの期間 利用頻度
私(27歳) 4ヶ月ほど 2~3日に1回
祖母(78歳) 2ヵ月ほど 1~2回 / 週
親戚(76歳) 4ヶ月ほど 1~2回 / 週

 

著者(私)

私の利用頻度は2〜3日に一回程度、利用を初めてから3ヶ月間は特に変わったこともなく、またそれを気に留めることもせず、いつも通りの日常生活を過ごしていました。そして4ヶ月目に入ったタイミングで、例年なら季節の変わり目に、必ず崩していた体調が、驚くほど安定していることに気づいたのです。

 

祖母

祖母は週に1〜2回という私より少ない頻度ながら、2ヶ月目には「膝や腰の違和感が和らぎ、外出が楽になった」と手応えを感じていました。

 

親戚

また、親戚は祖母と似た手ごたえを感じていましたが、同じ頻度で利用していたにも関わらず、体調の変化が感じられるまでの期間は私と同程度でした。

 

私と二人とでは年齢に大きな差があるとはいえ、利用頻度と手ごたえを感じるまでの期間をみると、上記に表のようなばらつきがあります。この体験から、確かな効果を得るには個人差があると痛感しました。

 

より効果に期待を持てる吸入器の選び方!3つのポイントを見るべし

水素発生装置は高性能になるほど価格も上がります。科学的根拠に基づいた3つの選定基準をまとめましたので、「間違って見合わないものを買うのは避けたい」という方はぜひ参考にしてください。

 

ポイント① 水素の生成量は毎分200ml以上が推奨されている

ポイント① 水素の生成量は毎分200ml以上が推奨されている

様々な研究の積み重ねによって、ヒトの体において効果的に作用する水素の量の目安が判明しています。

 

研究機関 / 団体 推奨最低ライン
日本分子状水素普及促進協会(JHyPA) 毎分200ml ↑
慶応義塾大学の論文 毎分250ml ↑
免疫と水素の第一人者、太田教授 毎分300ml ↑

 

JHyPAの見解では、ヒトの体に必要な水素濃度(1.3%〜4%)を摂取するには、毎分200〜600mlの生成能力を有した生成器であることが求められると記載されています。なお、太田教授はJHyPAの代表でもあり、個人ホームページにて、毎分300ml以上発生させることができる機器を推奨すると話されています。

 

市販品には、お手軽に初めてみたいという方のために毎分100mlの製品も存在します。もちろん購入は否定しませんが、予算的に可能であれば、推奨水準を満たすスペックの製品を選ぶことをお勧めします。

 

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ポイント② 水素純度「99.9%」を保証している機器か

混入物が厳格に取り除かれている証となる「99.9%」の純度数値が記載されているか確認しましょう。品質の劣る装置では、生成プロセスでオゾン(酸化性物質)や、劣化した電極から生じる金属粉末が混ざるリスクがあります。長期的に安全で使用し続けるためにも、純度保証の有無を必ず確かめてください。

 

ポイント③ 安全性が高く高純度な「PEM式(電解質膜)」か

高い純度で水素を安定供給できるのが「PEM式(電解質膜方式)」です。精製水を使うこの方式は、水道水やアルカリ水を利用する他方式と比べ、不要なガスが混入しにくい特長があります。信頼性の高い製品選びにおいて、この方式の採用は「必須条件」といっても過言ではありません。

 

上記スペックの水素吸入器の相場

JHyPAにて推奨されている水素量付近のスペックを持つ機器を、簡単に表にしました。

 

機器名(メーカー名) スペック コスト
Aqua Rietta AQY-300EX
株式会社CNB医薬研究所
250mil / min ¥616,000
H2フレスカ(水の杜) 300ml / min ¥349,800
HF-300(nanoko) 300ml / min ¥880,000

 

スペックが同等でも、メンテナンスの頻度や連続稼働時間などの付加価値によって価格は変動します。ご自身のライフスタイルと経済状況を考慮し、場合によっては購入よりも初期費用が抑えられる「レンタルでの使用」も選択肢に含めて検討してみてください。

 

また、メーカーによっては初回限定で、お試し価格でのレンタルサービスを行っているところもありますのでぜひご活用ください。別スペックやおすすめの水素生成器をもっと知りたい方はこちらへ。

 

» おすすめの水素発生器!水素吸入の効果や機器の選び方も徹底解説!

 

水素吸入を日常に取り入れる際の注意点

水素を呼吸により体内に取り込んだことで、劇的な健康被害をもたらした生理反応などの報告は見当たりませんが、懸念点がいくつかあります。また今後、水素吸入の利用を検討しようとしている方は万が一を考慮して以下に当てはまる場合、専門医やかかりつけ医にご相談の上使用しましょう。

 

懸念される一時的な変化

  • 吐き気や嘔吐
  • 気分が優れない
  • 頭痛
  • 頻尿

推奨されない方の特徴

  • 呼吸系に重篤な疾患や障害を持っている方
  • 重いアレルギー反応を有する方や既住のある方
  • 妊娠中の方や授乳中の方

 

水素吸入は効果がない?歴史と科学的エビデンスを元に理由を解説【まとめ】

水素吸入は効果がない?歴史と科学的エビデンスを元に理由を解説【まとめ】

今でも「効果って本当にあるの?」という声は存在していますが、その原因は機器の性能不足や使用期間の短さによるものだと私は考えています。もし、あなたも同じように「何も変わった気がしない」と思っているなら、一度自分の状態に適した装置を選べているのか、根気よく習慣にすることができているのか振り返ってみてください。そうすれば水素が持つ新しい健康の可能性を体験できるはずです。

 

著者:蔵本 将吉

2022年、実弟が希少がんを発症。標準治療の効果がかんばしくないと言われた中、水素ガス吸入療法と出会い水素に関心を持ち始める。水素の力の可能性を知り、将来の健康のため日々の生活に水素を取り入れている。水素は将来の自分や家族の健康への投資だと考える。